MICROSOFT 365

Microsoft 365 Business StandardとPremium、
どっちを選ぶ?

月1,200円の差に価値はあるのか。Officeやメールの比較だけでなく、端末管理・アクセス制御・セキュリティまで含めて、中小企業が迷いやすいポイントを整理します。

監修:海老原 翔大 / 株式会社AZWork

SHORT ANSWER

結論:Officeとメールが中心ならStandard。会社のPCとアクセスまで管理するならPremium

Business Standardは、Word・Excel・PowerPoint、法人メール、Teams、OneDrive、SharePointなどを仕事の基盤として使いたい会社に向いています。Business Premiumはそれらに加えて、Intuneによる端末管理、Entra ID P1によるアクセス制御、Defenderによる端末・メールの脅威対策などを一体で運用したい会社に向いています。

AZWorkでは「社員が何人か」よりも、「会社として端末・ID・データをどこまで管理したいか」で選ぶことを推奨します。

Business Standardは仕事の基本機能、Business Premiumはそれに端末管理・ID制御・脅威対策を加えることを示した比較図 クリックで大きく表示
図:Business Premiumの違いは「Officeが増える」ことより、会社として端末・ID・脅威を管理する機能がまとまっている点です。
ひと目で比較Premiumは「仕事の基本」に、会社としての管理機能を加える
BUSINESS STANDARD

仕事の基本

Office、法人メール、Teams、OneDrive、SharePointなど、日常業務と共同作業の基盤。

OfficeメールTeamsOneDrive
BUSINESS PREMIUM

基本 + 管理・防御

Standardの機能に加えて、端末・ID・脅威を会社側で統一して管理しやすくなります。

IntuneEntra ID P1Defenderメール保護
元の図を大きく表示する

まず価格差。Premiumは1ユーザーあたり月1,200円高い

2026年9月10日時点のMicrosoft公式価格(Teamsを含む、年払い、税別)では、Business Standardは月額2,098円、Business Premiumは月額3,298円です。

BUSINESS STANDARD
2,098円/ ユーザー・月
BUSINESS PREMIUM
3,298円/ ユーザー・月

差額は 1ユーザーあたり月1,200円。10人なら月12,000円、年間144,000円の差です。

※ Teamsを含む一般法人向けプラン、年払いのMicrosoft公式表示価格。消費税は含みません。価格・製品構成は変更されるため、契約時には公式サイトをご確認ください。

機能を比較すると、Premiumの差は「管理・防御」に集中している

比較軸Business StandardBusiness Premium
Word / Excel / PowerPoint等のデスクトップアプリ
法人メール・Teams・OneDrive / SharePoint
会社PC・スマホの統一管理別途設計Intune Plan 1
ポリシーベースのID・アクセス管理基本機能中心Entra ID P1
PC・スマホの高度な脅威対策別途製品を検討Defender for Business
メール・Teams等の高度な脅威対策基本的な保護Defender for Office 365 P1
情報保護・DLP基本機能中心Purviewの一部機能を利用可能
向いている使い方生産性・共同作業が中心生産性+端末・ID・セキュリティを統合

Business Standardにもセキュリティ機能がないわけではありません。違いは、Premiumでは「会社として同じ基準で管理する」ための機能をまとめて持てることです。

Standardで十分になりやすい会社

Standardが候補

  • 目的がOffice、法人メール、Teams、ファイル共有中心
  • 会社支給PCが少なく、個別管理でも大きな負担になっていない
  • MDM、EDR、メールセキュリティなどをすでに別製品で運用している
  • 取扱情報の機密性が比較的低く、アクセス制御の要件も複雑ではない

Premiumを検討

  • 会社支給PCを同じセキュリティ基準で管理したい
  • 在宅・出張・外出先からMicrosoft 365へアクセスする
  • 個人情報・顧客情報・機密情報を扱う
  • 端末紛失や退職時の管理を標準化したい
  • EDR・フィッシング対策・アクセス制御をMicrosoft側にまとめたい

特に「少人数だからStandardで十分」とは限りません。5人の会社でも顧客の個人情報を扱い、全員がノートPCで外出するなら、Premiumの管理機能が有効です。一方、人数が多くても既存のMDM・EDR・ID管理が整っているなら、Standardを含む別構成が合理的なケースもあります。

5人・10人・30人で、年間いくら差が出る?

月1,200円の差は、人数が増えるとそれなりの金額になります。だからこそ「なんとなくPremium」ではなく、その追加機能を実際に使うかで判断する必要があります。

利用人数Standard / 月Premium / 月年間の差額
5人10,490円16,490円72,000円
10人20,980円32,980円144,000円
30人62,940円98,940円432,000円

※上記は単純計算によるライセンス価格の比較です。税、販売店価格、月払い契約、Teamsなしプラン、割引等は考慮していません。

では月1,200円の差は高いのか?

Premiumで使える代表的なセキュリティ製品を単体価格で見ると、判断しやすくなります。2026年9月10日時点のMicrosoft公式表示では、Defender for Businessが449円、Intune Plan 1が1,199円、Entra ID P1が1,049円、Defender for Office 365 P1が299円/ユーザー・月(いずれも年払い・税別)です。

4製品の単体価格を単純合算すると月2,996円

Business StandardからPremiumへの差額は月1,200円です。端末管理・アクセス制御・EDR・メール保護をすべて必要とする会社なら、Premiumは価格面でも検討価値が高くなります。

Defender for Business
449円
Intune Plan 1
1,199円
Entra ID P1
1,049円
Defender for Office 365 P1
299円
単純合算
2,996円 / 月

ただし、これは「Premiumなら必ず2,996円得をする」という意味ではありません。必要な機能、契約条件、ライセンス数、既存製品との重複によって最適解は変わります。使わない機能まで含まれていても、それ自体には価値がありません。

Premiumを契約しただけでは、安全にはならない

ここが一番重要です。
Business Premiumは「セキュリティ機能を利用できるライセンス」であって、「契約した瞬間に会社が安全になるライセンス」ではありません。

たとえばIntuneを契約しても、端末を登録し、暗号化・更新・アプリ・準拠性などのポリシーを決めなければ、端末管理の効果は限定的です。Entra ID P1も、条件付きアクセスをどう設計するかが重要です。Defenderも、オンボーディングやアラート確認、インシデント時の対応方針まで含めて運用する必要があります。

つまり、StandardからPremiumへ変更する判断と同時に、「追加された機能を誰が、どう設定し、どう運用するか」まで決める必要があります。

迷ったら、この順番で判断する

会社支給PCの管理、アクセス制御、脅威対策、既存製品との重複を確認してBusiness StandardとBusiness Premiumを選ぶ判断フロー クリックで大きく表示
図:人数ではなく、必要な管理・セキュリティ要件から逆算して選ぶのが基本です。
判断フロー人数ではなく、必要な管理レベルを4つの質問で確認
  1. 1
    会社支給PCをまとめて管理したい?設定・暗号化・アプリ・紛失時対応などを会社側で統一する。
  2. 2
    端末の状態でアクセスを制御したい?条件付きアクセスなどで、安全な端末だけに利用を許可する。
  3. 3
    端末・メールの脅威対策をまとめたい?EDRやフィッシング対策をMicrosoft側へ集約する。
  4. 4
    既存のMDM・EDR・ID管理と重複しない?重複するなら、ライセンス費だけでなく運用負荷まで比較する。
ほぼ NOStandardが候補Office・メール・共同作業が中心。
複数 YESPremiumを検討端末・ID・脅威対策を統合したい。

人数だけで決めません。 少人数でも管理要件が高ければPremium、人数が多くても既存製品で統制済みならStandardが合理的な場合があります。

PC向けの図を大きく表示する

次の項目で3つ以上当てはまる場合は、Business Premiumを具体的に比較する価値があります。

  • 会社支給PCがある
  • 社員が自宅・外出先・出張先から仕事をする
  • 個人情報や重要な顧客データを扱う
  • PC紛失時に会社側から対処できるようにしたい
  • 社員ごとのPC設定のばらつきを減らしたい
  • 退職者や異動者のアクセス管理を標準化したい
  • フィッシングメール対策を強化したい
  • ランサムウェアや端末侵害への対策を強化したい

これは厳密なライセンス判定ではなく、検討開始の目安です。既存製品、端末種別、業務内容、取引先から求められるセキュリティ水準も合わせて確認してください。

既存のセキュリティ製品がある会社は「重複」を確認する

Premiumが高機能でも、すでにMDM、EDR、IDaaS、メールセキュリティなどを契約している会社では機能が重複します。その場合は、Premiumへ寄せて既存製品を減らすのか、既存製品を残してStandardにするのかを比較します。

AZWorkの考え
「Premiumの方が安全だから」と一律に上位プランを勧めるのではなく、必要な統制項目を先に決め、その要件を最小の重複と運用負荷で満たす構成を選ぶべきです。

StandardとPremiumを混在させる方法もある

Microsoft 365 Businessの各プランは同じ組織内で組み合わせることができ、Businessファミリ全体で原則最大300シートが対象です。たとえば、社外に持ち出すPCを使う社員だけPremium、固定端末で限定業務をするユーザーは別プラン、といった設計も検討できます。

ただし、混在すると「誰にどのポリシーを適用するか」「異動時にライセンスをどう変更するか」などの管理が増えます。数百円・数千円を節約するために運用が複雑になるなら、ライセンスを揃えた方が総コストは下がることもあります。

よくある質問

Q. Business StandardとPremiumの一番大きな違いは?

Officeやメールなどの生産性機能ではなく、端末・ID・脅威を会社として管理する機能の差です。PremiumにはIntune Plan 1、Entra ID P1、Defender for Business、Defender for Office 365 P1などが含まれます。

Q. 5人くらいの会社ならStandardで十分?

人数だけでは判断できません。5人でも会社支給ノートPCを外に持ち出し、個人情報や顧客情報を扱うなら、Premiumを検討する理由があります。

Q. Premiumにすればウイルス対策ソフトは不要?

Defender for Businessが含まれるため、既存のエンドポイントセキュリティ製品を置き換えられる場合があります。ただし、現在の製品で必要としている機能や運用体制と比較してから判断してください。

Q. 途中でStandardからPremiumへ変更できる?

Microsoftは組織のニーズに応じて別プランへ移行できると案内しています。ただし契約形態や更新タイミングによって手続きが異なる場合があるため、契約先の条件を確認してください。

Q. StandardとPremiumを混在できる?

可能です。Business Basic、Standard、Premiumを含むBusinessファミリ全体で原則最大300シートです。ただしライセンス混在による運用複雑化も含めて判断します。

一次情報・参考資料

本記事の価格・製品情報は2026年9月10日時点のMicrosoft公式情報を基にしています。実際の契約条件や機能は変更される場合があります。

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自社に合う構成を整理します

ライセンス費用だけでなく、現在のPC、既存のセキュリティ製品、運用負荷まで含めて比較します。

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